世界の難聴者は5億人、2025年には9億人まで増加すると予想されているそうです。
難聴者は、高齢者ばかりでなく、生まれつきの方や、音楽に携わる若いミュージシャンなど、突然難聴に襲われる人も数多くいます。
私の母も、高齢になってかなり難聴になってしまいました。何度も話しかけても、よく聞き取れず理解できないまま、寂しいそうな表情を、よくしてました。
難聴の母と接してみてわかったことは、話す側にも聞く側にも、心理的に大きな負担がかかるということです。
その負担がやがて、会話を少なくしてしまい、いつしか孤独へと追い込んでしまうようになってしまいます。
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このようなシステムがあれば、いつまでも一緒に笑うこともできるのに・・とつくづく感じました。
難聴者でも聞こえる夢のスピーカー
これまでは、難聴になると聞こえない側が補聴器などを付け対応するのが当たり前だと、誰もが思っていました。
しかし、その発想を逆転させ、話す側がサポートするシステムを研究し開発したのが、ユニバーサル・サウンドデザイン中石真一路さんです。
開発された商品は、卵型をした小さなスピーカー「コミューン」。一瞬、美容機器かと思うようなかわいい洗練されたデザインです。
このスピーカーからの音声を聞くと、難聴で聞こえなかった人が聴こえるようになるという、驚きの特性をもっています。
コミューンを使うことにより、初めて孫の声が聞こえた人もいます。また、難聴者の診療での会話が必要な医療現場や、難聴児の教育現場でも、大きな効果を発揮しているそうです。
理論的には、人間の声の周波数1000hz~2000hzまでを強調、さらに室内の反響音を抑える指向性、音圧を上げ聞こえやすくするシステムを盛り込むことで実現しています。
それを実現できるのは、ハニカム構造のアルミ振動板であることを突き止めました。
指向性の強い専用のマイクを使って話し、コミューンから声がでてくると、難聴者にも聞き取りやすい音に変換されています。
さらに、抵抗なく使えるように、デザインには徹底的にこだわり使う時と使わない時に形状が変わる、スピーカーとは思えないかわいいフォルムに仕上げました。
コミューンの効果は、軽度から中程度の難聴者の9割に効果があるそうです。
代表の中石 真一路さんは、以前はWEBディレクターとして活躍しており、200を越えるWEB開発に携わってきたそうです。
その後、大手レコード会社に勤務、NPO法人日本ユニバーサル・サウンドデザイン協会に参加し、3年間研究の末、ユニバーサル・サウンドデザインを立ち上げました。この開発に着手した背景には、難聴で悩む祖母の姿があったといいます。
このスピーカーシステムは、コミューン(COMUOON)と名付けられ、現在、医療現場や教育現場に導入されているそうです。
日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会では、九州大学耳鼻咽喉科の研究チームにより、外来診療時の難聴の患者とのコミュニケーションにおいて有用であると報告されました。
中石さんは「難聴者にもってコミュニケーションしてもらう世界をつくりたい」と、今世界中を飛び回っています。
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コミューンは、19万5000円で販売されているようです。購入されたい方は、以下に問い合わせしてみてください。
ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社
東京都港区海岸1-7-8 東京都立産業貿易センター浜松町館6F