NHKスペシャルで放送していた「睡眠負債が危ない」(6月19日放送)は、睡眠がとれない人や睡眠障害の人にとっては、かなりショックな内容だったのではないでしょうか。
睡眠が十分にとれてないと、「睡眠不足」がどんどん溜まっていき、仕事の効率を落とすだけでなく、やがてガンや認知症の原因にもなるというものです。
以下、「睡眠負債が危ない」の番組の内容を簡単にまとめてみました。
自分が睡眠負債があるかどうか確かめる方法
実際自分で、睡眠負債があるかどうかを、チェックする方法があります。
次の日が休みのときに、翌日何時に起きようと決めないで、眠るだけ寝てみるのだそうです。
できれば、窓に目張りなどして光が入らないようにし、時計などを一切隠して寝ます。
途中目が覚めても、眠い時にはまた寝ます。そうして、自然に目がさめるまで寝て、起きた時何時間寝たのかを確認します。
そのような環境下で、いつも6時間睡眠する人が、8時間寝た場合には睡眠負債があったと考えるようです。
いつもと同じ6時間とスッキリ目が覚めた人には、睡眠負債がありません。
理想的な睡眠時間は、年齢や個人差によって違っていて、平均すると成人の人で睡眠時間7時間~8時間だそうです。
それより少ない人は、睡眠時間が足りず、睡眠負債となっている可能性があります。
朝6時30分に起きる人は、前夜遅くても22時30分~23時30分に寝なくてはなりません。
ちなみに私の場合には、就寝時間1時30分~2時00分、起床時間7時20分で、睡眠時間5時間30分~6時間ですから、完全な「睡眠負債」人間になります。
睡眠負債が引き起こす体への影響
睡眠負債をおこしている人は、身体にも色々な影響を及ぼしています。
免疫細胞が正しく働かずガンのリスクが高まる
睡眠時間7時間と6時間以下の人を比べると、6時間以下の人は、前立腺がん発症率が1.38倍、乳がんの発症率が1.68倍になるそうです。
認知症の原因となるアミロイドβが排出しにくくなる
睡眠負債の人は、アルツハイマー病の原因となるアミロイドβが排出しにくくなり、認知症になりやすくなったり、肥満や糖尿病のリスクも高まります。
注意力が落ちて仕事の効率も低下
1日6時間睡眠の人は、日常生活では睡眠不足を感じてませんが、睡眠負債状態にあるそうです。
なんと6時間睡眠で2週間過ごした人の集中力は、2日徹夜の人の集中力と同じレベルまで下がってしまうそうです。
睡眠時間を1時間伸ばすだけで劇的な変化
今寝ている時間を1時間長くするだけで、集中力や運動能力が劇的に変化するというテスト結果が紹介されてました。
・バスケットボールの3Pシュートの成功率が上がった
・計算能力がアップした
・握力テストがアップした
「睡眠時間を今より1時間伸ばすだけで、集中力があがり、病気のリスクを抑え、仕事の効率も上がる」こんなに効果があるなら、絶対にやるべきですね。
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睡眠負債チェックリスト
滋賀医科大学 角谷寛教授が監修した「睡眠負債」チェックリストです。
過去1か月間のことについて、あてはまるものを選択し点数を集計します。
Q1.寝つき(布団に入ってから眠るまでに必要な時間)は?
Q2.夜間、睡眠途中に目が覚めることは?
Q3.希望する起床時刻より早く目覚め、それ以上眠れないことは?
Q4.総睡眠時間は?
Q5.全体的な睡眠の質は?
Q6.日中の気分は?
Q7.日中の活動(身体的および精神的)については?
Q8.日中の眠気は?
問題なし:0点
少し悩む:1点
かなり悩む:2点
深刻な問題:3点
10点以上:睡眠負債のリスク高い
6点~9点:睡眠負債のリスク中程度
6点以下:睡眠負債のリスク低
睡眠障害を防ぐ方法
なかなか眠れない、寝付けないという人へのアドバイスがありました。
ベットでスマホを持ち込まない
ゲームや動画などをしていると感情が生まれ眠りを誘発するメラトニンの分泌が押さえられてしまいます。
寝る30分前には、スマホを止め絶対に寝床に持ち込まないことが大切です。
上をむいて歩く
体内時計を正常に保つ最良の方法は、強い光を浴びること。
わずか15秒間、太陽光を見るだけで体内時計がリセットされ、寝る頃にメラトニンが分泌されます。
「負債」と名のつくものを放置すると最期には、かならず破綻が待っています。
もし、睡眠の負債を抱えているなら、早い段階で負債をこまめに返済していくことが必要だそうです。
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その返済方法とは、もちろん「寝ること」です。今日から、「いつもより1時間余分に寝る」を実践してみてください。