「メタボ、生活習慣病なはダメ。健康で長生きするためには、太っているより痩せていた方がいい・・」と誰もが思ってましたよね。

ところが、それは大きな間違いだと指摘するのが、帝京大学医学部新見正則先生です。

新見先生は、移植免疫学と漢方の第一人者でありながら、トライアスロンに熱中したり、イグノーベル賞(医学賞)を授賞したりとユニークな先生で、テレビでもひっぱりだごですね。

新見先生は、「長生きしたけりゃデブがいい」という本を出版するなど、ヤセ最上主義の社会に警告を発しています。

先生によると、BMIが標準の25以上でも、健康なデブであれば、問題ないばかりか逆に長生きするそうです。

体重計

今まで、1万人の患者を見てきた結果、太めの人のほうが痩せている人より、免疫力も高く病気になりにくいそうです。

それを裏付けるように、2013年米疾病対策センターが肥満指数(BMI)が25~30未満の「過体重」の人のほうが、BMIが18.5~25未満の「普通体重」の人より死亡リスクが6%も低いというレポートが発表されました。

先生は、健康デブをススメています。健康デブとは
・太っていても病気がない
・筋肉がある
・内蔵脂肪が100平方cm未満
の人だそうです。

東北大学医学部が、どんな体格の人が長生きするかを調べたところ

●体格と40歳時の平均余命
第1位 BMI 25~30未満(男41.64年 女 48.05年)
第2位 BMI 18.5~25未満(男39.94年 女 47.97年)
第3位 BMI 30以上(男39.41年 女 46.02年)
第4位 BMI 18.5未満(男34.54年 女 41.79年)

BMIが25以上30未満の、ちょっとおデブの人が一番長生き、基準値の人は第2位、ヤセは第4位で最下位でした。

BMIは世界共通の数値で、日本ではBMI/25以上の人を肥満メタボと分類し、太っている人の危険性をアオリすぎだといいます。

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【世界保健機関と日本肥満学会の判定基準】
●WHO(世界保険機関)の判断基準値 BMI
・やせ  18.5未満
・普通体重 18.5以上 25未満
・過体重 25以上 30未満
・肥満 30以上35未満

●日本肥満学会の判断基準値 BMI
・やせ  18.5未満
・普通体重 18.5以上 25未満
・肥満1度 25以上 30未満
・肥満2度 30以上35未満

その結果、健康な人を病院を行かせ、治療費で経済がまわるようにしているような、そんな悪意を感じるといいます。

また、デブにも長生きできるデブと、長生きできない悪いデブがいます。それは、内蔵脂肪です。体脂肪は、内臓脂肪と皮下脂肪をプラスしたもの。

長期的にみると内臓脂肪が多いと合併症が起こりやすくなります。CTスキャンでお腹の断層写真をとったときの内臓脂肪の面積が100平方cm以上だとメタボの可能性があります。

そうすると動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中のリスクが高まります。内蔵脂肪は痩せている人は少ないとは限らないので注意が必要です。

内臓脂肪は、毎日30分の散歩、食事は毎回食べる量を少し減らす程度だけで簡単に落ちていきます。

また、新見先生は、一部の人をのぞいて、卵は1日5個食べても平気だそうです。

卵を食べるとコレステロールが高くなるといいますが、これまでの基準値が大幅に変更になりました。

【健康診断の新たな基準範囲:総コレステロール】
●現行
・男女とも 140~199

●新提案
男性 151~254
女性
・30~44歳 145~238
・45~54歳 163~273
・55~80歳 175~280

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単純に数値だけで、どんどん薬をだす不勉強な医者もいるので病気を診てもらう側も、しっかり判断することが必要だそうですよ。

どうせなら太っているなら、健康デブになりましょうね。