ガンは、早く発見して、早く治療すれば8割、9割で完治できる時代になってきました。
先日亡くなられた小林麻央さんも、もう少し早く治療を始めることができたら・・と、悔やまれるばかりですよね。
ガンは初期段階では自覚症状がほとんどないため、早期発見するには「ガンの定期検診」を受ける必要があります。
そこで、自治体が中心となり、対象年齢を決めてがん検診を実施しているのですが、ガン死亡率が最悪の県があります。
その県とは、青森県です。なんと12年連続で全国最下位にあるそうです。
がん検診の見逃し率4割の驚愕の事実
青森県のがん検診率が低いためか・・と思いきや、受診率は全国平均にあるそうです。
「それなのに、なぜ?」と、青森県が調査したところ恐ろしい結果がでてきました。それは、「がんの見落とし」です。
青森県では、がんの死亡率がなぜ高いのかを、県内10町村の住民述べ25000人の協力を得て、がん検診の追跡調査を実施。
その結果、検診で異常なしと判定されたのに、1年以内にガンと発症した人が4割以上もいた検査があったのです。
つまり、「がんの見落とし」です!
●検査で見落された可能性あるガン
・肺がん検診 16.7%
・乳がん検診 14.3%
・胃がん検診 40%
・大腸がん検診 42.9%
・子宮頸がん検診 28.6%
調査の結果、なんと胃がんの40%、大腸がんの42.9%が見落とされていたのです。
つまり、せっかく検査したのに、県民の2人に1人のがんが見落とされていた・・ということになります。
検診して「問題なし」と判断されれば、多少調子が悪くてもその後精密検査を受けることはありません。
その間にガンが進行してしまい、死亡率がどんどん高くなってしまったのです。
一般的に、がん検診では20%程度の見落としは許容範囲とされているそうですが、4割は異常な数値だと言います。
原因はがん検査の仕様書の未確認か?
理由として推測されたのが、がん検査の仕方だそうです。
がん検診には検査の仕様書というものがあり、例えば胃がん検査の場合、バリウムの濃度やX線の照射角度などが細かく決められています。
県が調査したところ、その仕様書を確認して検査を実施しているとこは、わずか17.5%しかいなかったそうです。
各検査機関、それぞれの仕様で検査をしていたため、見逃し率が高くなったと推測されています。
毎年検診を受けていたのに、ガンで亡くなったという話はよく聞く話しですが、それが検査機関の見落としが原因となると大問題です。
人の命に関わる問題を、「仕様書を読んでなかったため見逃しました・・」では済まされません。
検査費用だって税金で賄われているのですから、確かな検査をしてくれないと困ります。
早急に改善しないと、がん検診を受けることが、命を縮めることになってしまいます。
スポンサードリンク:
実は、このような調査を実施したのは青森県が初めてで、他県も同じ傾向にある可能性が高いそうです。
行政実施のがん検診は、ご用心ください。