脂肪に潜む間葉系幹細胞が、乳房や軟骨、肝臓をつくる サイエンスZERO

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脂肪というと、私たち中高年にとっては、大嫌いな存在ですよね。生活習慣病の元にもなるし、とにかくお腹やお尻周りに一度ついたらなかなか取れません・・^^;

脂肪が人間の役に立っていたのは、原始時代の遠い昔のこと。現代社会には、必要ありません!と言い切りたいところですが・・。

脂肪の中には、人の天然の治療薬となる、スーパー細胞が眠っていることがわかってきました。このスーパー細胞は、自分の病気の場所を探り当て、治癒を助ける「薬」のような役目をするスゴイ細胞なのです。

脂肪が、自分の体の万能薬になっていたなんてホントに驚きですね。その細胞の名前は、間葉系幹細胞(ASC)。皮下脂肪組織の中に存在し、体を修復する作用があります。

体の修復再生には、EC細胞やiPS細胞が注目されていますが、この間葉系幹細胞は、性別や年齢を問わず体に存在していて、比較的簡単に手に入れやすいという特徴があるそうです。

培養もしやすく、条件を変えれば、骨、軟骨、脂肪、神経、筋肉などに変化し、しかも、移植しても拒否反応や過剰な免疫反応もないそうです。

現在は、乳がん手術でへこんだ乳房を元通りにするなどの臨床が行われおり、肝臓、すい臓、心臓疾患、脳梗塞の臨床研究も始まっているそうです。

やはり、人にもトカゲやタコと同じ機能が眠っていたんですね~。

私たちの体は、いたるとこにガタがきています。病気で悩む人達のためにも、いち早い実現を願いたいですね。

この研究の第一人者は、国立がん研究センター 落谷孝広先生です。

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乳房の温存手術をし、スプーンで削ったようなへこみができてしまった女性に、このスーパー細胞を注入しました。

この治療を行ったのが 鳥取大学附属病院 中山敏先生。ASCと呼ばれるスーパー細胞をへこんだ乳房に注入しました。それから3ヶ月後、乳房に形が元に戻って、柔らかさも形も元に戻っているそうです。

ASCによる治療は、現在は臨床試験の段階ですが、5年以内の保険適用をめざしているそうです。

そのほか、ASCは、尿漏れ(腹圧性尿失禁)の原因である、膀胱周りの括約筋や平滑筋の回復の治療も行われています。

臨床試験で11人に治療したところ、8人が改善しその中の1人は完治してしまったそうです。

ips細胞やES細胞は、人工的に作られたものですが、ASCはだれでも自然に持っている細胞です。

ips細胞のように、すべての細胞に変化するわけではなく、脂肪、骨、軟骨、筋肉、肝臓など限られた細胞にしか変化しません。しかし、その治療効果の範囲はどんどん広がっています。

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現在、アルツハイマー病、腎臓病、脳梗塞、パーキンソン病、歯周病、糖尿病、脊椎損傷、肝臓病、がんなどの治療に、ASCは期待されているそうです。


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